北海道の結婚式の伝統やしきたり
北海道の披露宴について
北海道はもともと様々な地域から開拓者が入ってきた土地ですので、同じ北海道の中でも地域や家庭によって冠婚葬祭についての習慣が異なります。
全体的に見ると、あまり結納をする習慣はなく、少なくても他の地方よりも結納をしなくてはいけないという意識は低いです。
また、披露宴については「結婚祝賀会」という言い方をすることもあり、多少内容が異なります。
それと関係して、「発起人」と言われる人たちが披露宴についての計画や実際の作業をすることがあります。
発起人は新郎新婦の親しい友人が行うことが多く、身内で結婚を祝ってあげたいという気持ちが前面に出ているのが特徴です。
披露宴の席次や祝儀の習慣
北海道の披露宴の席次も、他の地域と異なる点が見られます。
たとえば、新郎新婦に近い上座、最前列には主賓や上司が座り、その後に親族が席を設けます。
その後ろに友人たちが座るという形になり、親族が後ろの方に行く他の地域からすると、雰囲気がだいぶ異なります。
これは北海道では「結婚祝賀会」という捉え方をしているのが大きいと考えられます。
周りの人に披露するというよりは、近い人たちで新郎新婦をお祝いするのがメインという考え方があるのです。
そのため、より近い親族が前の方に席を取るわけです。
もう一つの大きな違いと言えるのが会費制の披露宴となることが多いところです。
結婚式と披露宴が行われる2か月ほど前に招待状がゲストに送られますが、その中に会費の金額も記されています。
これが他の地域のご祝儀の代わりとなり、相場としては15,000円くらいとなります。
会費は当日式場に持参して、スタッフに手渡すことが多いです。
祝儀をいくらにしたら良いかと悩むことがありませんし、新郎新婦としても会費で得られる金額がはっきりとしているのでどちらにとっても便利な習慣です。
もちろん、中には会費とは別にご祝儀を渡したいという人もいます。
その際には、現金というよりも新生活に使う家電や家具などを、友人同士で連名で贈ることが多いです。
北海道独特のしきたりとは?
発起人が披露宴を計画することが多いので、そのアイディアによっていろいろな形でお祝いがなされます。
たとえば披露宴の席には、あらかじめ新郎新婦の子供時代からのアルバムが置かれていたり、二人のなれそめについて動画などで紹介したしたりします。
引き出物は、会費制で披露宴がなされるということもあって、シンプルなものが多いです。
スイーツの詰め合わせなど気軽なものとなります。
アットホームな感じが強くて、豪華な式というよりも新郎新婦をお祝いするために、親しい人たちが集まるという感覚が強いのが特徴と言えるでしょう。