青森県の結婚式の伝統やしきたり
青森県の結婚式や披露宴について
青森県は伝統的な習慣が日常生活の中に今でも残っていることが多く、冠婚葬祭ではこの地方独特のものがいくつも見られます。
青森県と一口に言っても、西部と東部で習慣や考え方に違いが見られます。
というのも、青森県は昔、南部藩と津軽藩の二つの異なる藩に分かれていて、それぞれに異なる風習が受け継がれてきたからです。
その名残は結納において見られます。
津軽地方では、結納を自宅で執り行うことが多いです。
一方の南部では、式場やホテルを使うことが多いという違いがあります。
披露宴については現在では大きな違いは見られません。
以前は津軽地方では、公民館など地元の施設を使うことが多かったのですが、最近ではホテルや専用の式場で行うことが多くなっています。
青森県は地元で農業をしている人も多く、近くに住む親族が他の地方よりも多い傾向にあります。
そのため、どんな披露宴の形にするかにもよりますが、時に300人近くになる大きな式となることもあります。
特に新郎新婦のどちらも青森県出身となると、親戚の数も多くなるので招待人数も多くなりがちです。
一方で、シンプルに執り行いたいという人は、食事会を親しい友人や直接の家族とだけ行うというケースも見られます。
このように、やり方によって披露宴の規模が随分違うのも、青森県ならではの特徴と言えるでしょう。
披露宴の席次や祝儀の内容は?
席次については、上記のように招待する人数が多いと考慮するのも大変です。
しかも、親戚が多いので親族に割り当てる分の席が多くなるため、席次を決めるのも簡単ではありません。
そのため、どのくらいの範囲でゲストを呼ぶのかや、会場の規模などによっていろいろな形を採ります。
昔からの習慣に従って行うのであれば、主賓、友人、親族という順番で席次を組むこともありますが、親戚と友人の境をあまり区別せずに組んでいくこともあります。
ご祝儀は新郎新婦の出身地によって変わってくることが多いのが、一つの特徴と言えます。
というのも、双方が青森県出身であれば問題ないのですが、どちらかが県外出身だと交通費やホテル代、滞在費などでそれなりの出費があるからです。
こうしたことを考慮して、ご祝儀が多少低めになることもあります。
大まかな相場としては2万円から3万円というところが、ご祝儀で一般的な金額でしょう。
青森県独特のしきたりは?
青森県では披露宴について会費制を採っているケースも多く、招待状に会費がいくらと記されていて当日会場に持参することも珍しくありません。
この費用は5,000円から1万円というところでしょう。
他の県ではあまり見られない独特のしきたりとも言えます。
ご祝儀の金額が多少低めになっているのも、この会費制の披露宴が行われるというところに理由があると考えられます。