ことば遣いの悪い人にも気づかいを忘れない
同じことを伝えるにしても、ちょっとした言葉の選び方や表現、口調によって相手に与えるイメージというのは大きく変わるものです。
中には日常的にことば遣いが悪い人もいますし、目下の人に対して急に荒い態度になる人もいます。
そうした人が職場にいると、職場の雰囲気が悪くなるばかりか通常のコミュニケーションも取ることが難しくなり、仕事がやりづらくなることすらあります。
そこで、こうした習慣がある人との接し方をよく考えないといけません。
ここで注意すべきなのは、ことば遣いの悪い人にも気づかいを忘れないということです。
相手が気分を害す話し方をしているから、自分もその人に同じように話しても良いと考えるのは状況を悪化させるだけです。
むしろ、どうしてそんな話し方をするのか、少し大きな心で考えてみると良いです。
家庭がうまく行っていないのかとか、育った環境が良くなかったのか、身体的に疲れているのかと考えると何となくこちらに余裕が出てきます。
また、ことば遣いが悪い人には同じ目線で話したり、近い距離で話したりするのは避けた方が良いです。
むしろ、少なくても心の中で距離感を保ち、ちょっと遠いところから俯瞰するような気持ちで見ましょう。
そうすると、淡々と相手の話し方や言葉を冷静に見られるようになり、その分こちらも精神的に疲れなくて済みます。
また冷静な状態で距離を保っていれば、感情的にならず、時を見計らってさりげなく相手の話し方について指摘してあげることができます。
こうした冷静な指摘も、相手への気づかいの一つです。
こんな指摘を受けることで、相手が気付いて変われるきっかけとなるかもしれないからです。
いたわりの一言をかけることで違いが生まれることも
ことば遣いの悪い人は、自分の周りに起こった悪いことで愚痴ったり、他の人に文句を言ったりしがちです。
そんな時にも冷静な心を保ち、意識していたわりの言葉をかけてあげると良いです。
悪口を言われている人のミスや性格については触れず、「その気持ちは分かる」といった感じで相手の気持ちへの同意をするだけにします。
こうすると、相手が多少心を穏やかにすることができます。
また、こちらが親切にいたわりの言葉をかけたことで心を開いたり、自分の言動を後悔したりしてその後の話し方を気を付けるようになる可能性もあります。
きつい話し方をする人に対して、同じように厳しい口調で話しても関係が良くなることはほぼありませんが、こちらが穏やかに接するなら相手が変化する可能性はあるのです。
「北風と太陽」の例えのように、温かい気持ちを意識して持ち、相手が心を開くのを待つようにするのが長い目で見て良い人間関係を作るポイントと言えます。