パワハラの定義とは？
職場において、あってはいけないのがパワハラです。
職場の雰囲気を急激に悪くさせますし、部下の気持ちを萎縮させ、かえって仕事の効率を下げてしまいます。
そして、精神的な強い負担を与えることになり、精神疾患を煩わせるきっかけになりえます。
こうしたことから、明らかに人としてのマナーとしても、法的にもしてはいけないことであり、一種のコンプライアンス違反ともなります。
しかし会社組織の中では上司と部下という上下関係がありますので、パワハラは生じやすい環境にあります。
部署の中の上司も、さらに上層部からプレッシャーをかけられたり、顧客やプロジェクトから生まれるストレスを抱えていることもあるからです。
また、教育や指導をきちんと行うということが、パワハラにつながってしまうこともあります。
そのため、明確に何を持ってパワハラと言うのかを理解しておくことが重要です。
パワハラは「パワーハラスメント」という和製英語の略で、権力や上下関係を使って、多くの場合部下に対していじめをしたり、苦しみを与えたりすることを指します。
ここでのポイントは苦しみを感じるようなものかということで、たとえ上司に悪気がないと自分では主張しても、それが相手にとって苦痛を与えているというのはありえることなのです。
特に、単なる指導というよりも、悪感情、悪意を感じられるような言葉だと感じれば、パワハラと認定される可能性は高いです。
パワハラと暴言の関係
パワハラは、暴力や無視、過度な仕事の分担など、いろいろな形で現れることがありますが、特に多いのは暴言です。
ここで勘違いされがちなのが、上司としては𠮟咤激励をしているだけだと思っているケースです。
確かに、時にははっきりとした物言いが必要とされることもあります。
しかし、その言葉の選び方や口調、表現に悪意が含められているかが、𠮟咤激励と暴言の違いです。
ミスや改善点について指摘するのは教育上必要となりますが、相手を悪く言うことがあってはなりません。
相手の性格などを個人攻撃するというのは、教育を超えたパワハラなのです。
また、仕事の枠を超えて、相手の家族環境や相手の見た目などについても批判するのは、明らかに職務上の指導を超えたパワハラとなります。
ほかにも、周りの第三者が聞いていて、それが暴言だと思うかどうかというのもポイントです。
客観的に話を聞いていて、単なる指導を超えていて威圧的で、部下をなじるような言葉や口調だと周りも理解しているのであればパワハラと見なされます。
こうしたことからも、管理職の立場にある人は「自分がどう思って話しているのか」という見方ではなく、第三者がそれを見てどう思うのかと、客観的な立場で自分の言い方を気を付けるべきです。
