なるべく早くという言葉は失礼にあたることも
ビジネスシーンでは、書類提出やプロジェクトについて常に期限を考えるものです。
中には、明確な期限はないものの、最短時間で仕上げて欲しいものや提供してもらいたい情報などが出てきます。
そんな時、日常会話の中では「なるべく早く」と言うことが多いでしょう。
これ自体は普通の表現で、失礼な意味合いが含まれているわけではありませんが、上司や目上の方に使う表現としては適切ではありません。
というのも、「なるべく早くしてほしい」という表現は、相手に通常よりも早く行動することを要求しているからです。
言外にいつもの対応では遅いという意味を感じてしまう人がいる可能性もあるわけです。
もちろん、上記のように日常ではよく使う言葉なので、敬意のない表現だとまでは言えませんが、やはり良いイメージを与えるものではありません。
目下の者が目上の方に指示をしているような印象を持たせてしまいますので、不適切な言い方と見た方が良いです。
仕事上、何かと忙しい状況が続くと、ついつい「なるべく早く」という言葉が口をついて出てしまうものです。
その場では特に上司がなにか言うことはないでしょうが、心の中では良い気持ちはしないものです。
良い関係性を保つためにも、ちょっとした言い方にも気を付けたいものです。
「なるべく早く」に代わる適切な伝え方はある?
このように「なるべく早く」は上司に対しては使わない方が良いのですが、言い換えができる表現となると多少工夫が必要です。
そのままの意味で言い換えるのであれば、「可能な限りお早い対応をおねがいできるでしょうか。」といった表現もあります。
とはいえ、状況によってはこれも相手を急かしているような印象を与えることがあるので注意が必要です。
そこで、直接的な言い方や相手に誤解を与えるような表現を避けることができます。
たとえば、「この仕事は○○までにしないといけなくて、その情報を○○までにいただければ助かります。」といった感じで、自分に関係した期限を強調する方法を採ることができるでしょう。
この際、具体的にいつまでにしてほしいと伝えることで、失礼な表現というよりも一般的なお願いとして受け取ってもらえます。
このように、よく使う表現でも上司や目上の方を立てるように、言い方をちょっと変えることは大事です。
その際、相手の気分を害さず、かえって気持ちよくさせるような言葉を選びたいものです。
敬語をしっかりと使い、丁寧な表現を使える部下というのは上司からも信頼される存在となります。
毎日の職場の中でこうしたことを気を付けると、人間関係も楽になりますし、スムーズにいろいろな仕事を進めていけるようになります。