宮城県の結婚式の伝統やしきたり
宮城県の結納と披露宴について
宮城県では結納に独特の風習があり、一般的な結納の品を渡すときに一緒に男性側が貰受状という紙を渡します。
これは、新婦を嫁に貰うということを意思表示するためのものです。
そしてその返事として、女性側は「進参状」という紙を新郎側に渡します。
これは、新婦の家族が嫁にあげますということを示すためのものです。
この結納の風習は、この地の武家で江戸時代に行われていたものがそのまま引き継がれているものです。
そのため、どの家庭でも行っているというわけではなく、宮城県のいわゆる旧家を中心になされている習慣です。
このように、宮城県では武家の名残があるということや、和のスタイルを重んじる傾向が強いです。
そのため結婚式や披露宴でも和装をする割合が、他の県に比べて高いです。
もちろん、一般的なウエディングドレスを着た上で、衣装替えとして白無垢や色打掛などの和服にすることが多いのです。
披露宴でも伝統的なやり方や衣装を使うことも多く、和装での披露宴参加者もよく見られます。
披露宴の席次や祝儀は?
披露宴は他の地方に比べると、ゲストの数が多いのが大きな特徴です。
統計によると平均で3割程度、他の県よりも出席人数が多いとされています。
それだけ盛大に披露宴を執り行う雰囲気が強くて、会場も大きめのところを選ぶ傾向が強いです。
また、披露宴の内容も豪華で明るい雰囲気となります。
席次については、ゲストの方々の顔ぶれにもよりますが、一般的な並びとなることが多いです。
地元同士の新郎新婦だと、親族が多くなりますので、その分の席を多めに確保することになります。
ご祝儀については、全国平均とほぼ同じで友人の場合は3万円程度となっています。
ただし、親戚の場合は付き合いが深い土地柄ということもあって、10万円ものご祝儀を出すケースも見られます。
上で述べたように、宮城県の披露宴はゲスト人数が多いですし、内容も豪華なので費用がかかります。
ご祝儀もそれに応じたものとなっていることが多いです。
宮城県独特のしきたりはなにかある?
宮城県では、引き出物の一つとして細工かまぼこが配られることがあります。
やはり水産加工の本場ですし、昔から伝わってきた美しいかまぼこはおめでたい日にぴったりのものでもあります。
近年ではいろいろなデザインが見られますが、たいていは鯛をメインとした色鮮やかなもので、かなり大きなかまぼこです。
また、披露宴では宮城に伝わる民謡を流しながら、提灯と長持ちを持って新郎新婦が入場するというスタイルがあります。
最近はこうしたやり方はかなり減っていますが、この地方に伝わる独特の伝統的な風習の一つと言えるでしょう。