和室でのマナーについて
ビジネスマナーとして知っておきたい「席次」とは?
和室に限らずどんなシーンでも、室内に目上の人と目下の人が同時に座る際には席次に気を付けなければいけません。
特にビジネスシーンにおいては、正しい席次で座ることがビジネスマナーだと考えられているため、間違った席次に目上の人を座らせてしまうと相手を怒らせたり不快にさせてしまいます。
和室に一同が会する場合には、入り口から最も遠い席が最上座となります。
床の間がある和室なら、床の間を背にして座る席が上座です。
上座には、最も目上の人が座ることになります。
2番目の次点は、床の間の隣にある棚の前の席です。
目安としては、入り口から遠いところほど上座となり、入り口に近い席は下座だと覚えておくと良いでしょう。
和室がある料亭などで席次が分からない場合には、店の人に聞くという方法もアリです。
店の人は心得ているので、丁寧に教えてくれるでしょう。
座布団に座って待つのはNG、正しい座礼の方法とは?
和食の部屋で目上の人を待つ際には、下座でも自分の席の座布団に座って待つのはNGです。
下座の近くか部屋の隅などに座り、目上の人が来るのを正座した状態で待たなければいけません。
目上の人がやってきたら、座礼でお出迎えをしましょう。
これは、正座をした状態でお辞儀をするというものです。
立ち上がってお辞儀をするのは、和食の場ではマナー違反となるので注意してください。
座礼をする前の正座をした状態では、両手は揃えて太ももの上に置いておきましょう。
そして座礼をする際には、その両手を前に滑らせて床に置き、お辞儀した時に胸が太ももにつくぐらいまでしっかりと上半身を曲げるのがベストです。
女性の場合、床についた両手は三角形を作るようにして、ふんわりしたシルエットを作るようにお辞儀をすると良いでしょう。
座礼後にはどう座る?
座礼を終えたら、まず目上の人が最初に上座へ座ります。
そして、目下の人にも座布団に座るように勧めてくれます。
目下の人は、目上の人から進められてから、静かに場所を移動して自分の座布団へ座りましょう。
この時、女性は膝を床につけた状態で歩く膝行をすると、マナーを良く心得ている人だと好印象を与えられます。
座布団に座る際には、「失礼します」と一声添えたいものです。
座り方は正座が基本ですが、足がしびれやすい人は左右の足を重ねるようにして座ることでしびれにくくなります。
また座っている時間が長くなる時には、タイミングを見て左右の重ねている足を入れ替えれば、さらにしびれにくい状態を維持できます。
座布団に座る際には、できるだけ背筋をピンと伸ばして座りましょう。
猫背ではだらしなく見えてしまいますし、相手に丁寧な印象を与えることができませんから注意してください。